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協働って何? 鳥取県の官民連携の取組について調べてみた

鳥取の協働

「協働」は聞きなれない言葉かもしれません。協働とは、1つの事業をお互いが対等の立場で交渉・計画していけることが特徴で、公共事業や地域づくりの活動手段として注目されています。砂丘一斉清掃や除雪は、行政やNPO団体が、最近取り入れられている協働事業です。鳥取県の協働事業についてまとめてみました。

「協働(きょうどう)」とは?

「協働」は同じ読み方で「協働」、「協同」がありますが、共通していることは、「何かと何かが合わさって一緒に動く」ということ。

多様化した住民のニーズを1つの組織だけでカバーするのには限界があり、問題を解決するために、行政・市民・団体のコラボ事業が増えています。

これまでも共に取り組んできましたが、それは行政主導の取り組みでした。「協働」は、最初の企画・計画段階から市民が参画していくことが可能で、より高い意欲を持って、まちづくりを目指していきます。

鳥取県の協働の取り組み事例

鳥取砂丘一斉清掃

鳥取県最大の観光資源、鳥取砂丘の清掃活動です。近年不法投棄等で景観を損なわれるようになりました。鳥取県バス協会を始めとする事業者が集まり、ボランティア事業を「協働」で実施しています。この事業を通して、県民の砂丘美化と環境保護への意識が高まりました。現在は世界ジオパークに登録された鳥取砂丘の継続的なイベントとして定着しています。

鳥取マラソン開催事業

参加者3000人以上と、多くの集客に成功している鳥取マラソン大会は、鳥取県、鳥取市、鳥取陸上競技協会、新日本海新聞社が協働運営しています。鳥取砂丘をスタートし、観光地を巡りながら、湖山池へゴールする新たなコース作り、ボランティアによるおもてなしが参加者から好評を得ています。

コースにあたる地域では回覧板や小学校からのお知らせで通過時間や地域からの参加者などが告知されることで応援も盛り上がり、広く市民に認知されたイベントになりました。

町内会への小型除雪機貸出

除雪車が入れない町内会の路地を除雪するために、鳥取市で購入した小型除雪機を各町内会に貸し出す事業です。鳥取市が除雪機を購入、市民が町内会の範囲の除雪作業を行う協働事業です。

積雪が多い年はかなりの重労働なため、この制度はたいへん助かるのですが、まだまだ除雪車の数が足りない印象です。交通の妨げになるため、順番をのんびり待っている訳にはいきません。必要な町内に行き渡るように、もっと除雪車の台数を増やしてもらいたいなと感じています。

鳥取市ブックスタート事業とブックスタートパック配布事業

鳥取市では生後6ヶ月を迎える乳児を対象にした児健康診査の際、ボランティアによる絵本の読み聞かせや手遊びを実施しています、これは検診を実施している鳥取市中央保健センターと市民ボランティアによる協働事業です。

ブックスタートパックとして絵本を2冊もらうことができます。実際に我が家でも二人の子どもの検診の時に絵本を頂きました。「いない いない ばあ」など子供が喜ぶ絵本で重宝しました。

鳥取の「協働」助成金について

鳥取県では、県民が参加する協働モデルを創出することを目的に、県と協働で行う団体を毎年募集しています。2015年の募集時期は平成27年4月15日(水)から5月29日(金)まででした。来年の2016年(平成28年度)も実施が予想され、募集期間もほぼ同じ時期の4月から5月になります。

協働の助成金には下記の2つがあります。

事業計画補助

事業計画補助には2つのコースがあり、助成金はそれぞれ30万円以内です

  • 民間課題提示コース:鳥取県民が、県と協働して解決したい地域課題とそれを解決する取組案(事業)の募集
  • 県課題提示コース:県が考える「下記の3つの鳥取県の課題」を解決するアイデアやノウハウを持つ取組案(事業)の募集

このうち県課題提示コースは毎年度テーマが決められています。平成27年度の場合は以下の通りでした。

  • ①県産魚の消費拡大、魚食普及関係
  • ②土木インフラ(県内の歴史的・文化的土木構造物(ダム、橋梁)等を活用した観光(インフラツーリズム)による地域振興関係
  • ③環境エネルギー問題の啓発活動

産業振興や地域活性化、社会問題の啓発活動が毎年テーマに選定されています。

事業実施補助

事業計画型補助で策定した計画を、県と協働して実施します。補助金は200万円以内です。

参考 鳥取県の協働事業への助成金についての詳細

協働の現状|認知度の低さ

ここまで見てきたように、鳥取県ではいろいろな協働企画が実施されています。ただ、「協働」という言葉自体が耳慣れないですよね。まだまだ市民の間に浸透していないように感じます。全国的な調査報告では、市民の参画が進んでいないことが、なかなかうまくいっていない原因と書かれています。

参考 IIHOE(人と組織と地球のための国際研究所)実施の「都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に関する調査」

市民、行政、NPOが集まって行っていくのが協働ですから、まずは市民への認知度をあげて、参画をそくす流れが必要です。自治体が情報の公開と、提案の受け入れ体制を積極的に行うことで、参加、発案がしやすくなります。

協働事業が進まない理由

  • 1.目標と計画がない
  • 2.流れもルールも決まっていない
  • 3.推進するツールや体制がない
  • 4.評価・監査されていない
  • 5.NPOが協働していない

上記は決して他県の自治体問題ということではなく、鳥取でも発生する可能性はあります。

まとめ

身近に聞いたイベントが「協働」によって運営されています。鳥取県では毎年「協働事業」のアイデアを募集していて、行政と一緒に取り組むことが可能です。協働という仕組みは、まだまだ普及や改善を図る必要はありますが、鳥取県では一定の成功を収めているといえます。

これをさらにより良くするために、それこそ協働による行政、市民、NPOによる事業の改善の重要性がますます高まってきています。地域は様々な課題を抱えていますが、わたしたち1人1人が少しずつでも地域づくりをしていけたらいいですね。